◎
角野 健康医療福祉部理事 本来、5類ですと、
一般病棟はどこでも診ることになっていますので、
コロナ病床はあえて確保する必要がなくなります。国の
情報では、引き下げられた初めのうちは
現状と同じように
コロナ対応の
病床を確保しつつ、段階的に移行していく、二段構えの
対応と聞いています。
◆
山本正 委員 第8波で
医療が逼迫してくるという話が出ています。今後、第9波は来ないのであればよいのですが、それ以降もどうなるか分かりません。5類に引き下がった場合の
対応の中で、今まで国と県が多額の財源を支出して
病床を確保して、それでも逼迫してきたのですが、5類になることで今後はいろいろな
診療所で診察ができるからといって診察してもらえるのか見解を持っておられますか。
◎
角野 健康医療福祉部理事 5類になればほとんどの
診療所は
診療していただけると考えています。今は
医師が
感染すると7日間の
療養が必要となり、
診療ができないわけです。今度は、
感染しても
症状がなければ、例えば、
季節性インフルエンザと同じように自分が診察できると思えば、自分に
症状が多少あったとしても、診察します。
コロナに
感染することが自分の命に関わる病気であれば非常に怖いでしょうが、通常の
インフルエンザと同じ感覚であれば今でも
コロナに
感染すること自体は多くの
医療者、
看護師は恐れてはいません。
今は限られたところでしか
対応できていません。しかし、5類になれば
濃厚接触はなくなってしまいます。
感染したからといって
就業制限がかかることはまずありません。そうすると、
医療者は安心して
診療をしていただけると思っています。それは
一般病床でも、
病院においても同様に思っています。
◆
山本正 委員 考え方としては理解しました。ただ、逼迫するほど
コロナの
感染が拡大している中においては、
医療機関では高い
使命感だけで何とか乗り切っていた側面もあるかと
思います。それが、5類になった際には、金銭的なことも含めて、
支援がない中で、自治体の責務としては
病床の確保などもなくなると聞いていますが、果たして県民が
感染したときに、重篤化してくるときに診ていただける
医療体制が確保できるのかどうかが、懸念されますが、どう考えていますか。
◎
角野 健康医療福祉部理事 現在の
入院の仕方は、かなり
イレギュラーなものだと考えています。本来は、
措置入院で
強制入院からスタートしています。本来、
入院は
医師が
入院の
必要性を判断したときにその
状況に応じた
病院を紹介して、
入院していただきます。5類に引き下げられることによって、本来の
医療の在り方に戻っていくものと思っています。
今でも全員が
入院したらいいという話ではありません。必要な方が
入院すればいいわけです。そうでない方は今後在宅においても開業医の
医師や
訪問看護に入っていただけます。
自宅で
治療をすることによって、今でも多くの方は回復されます。
施設においても同様です。しかし、
施設でもそれができないことで重篤になられる場合もありましたが、そういったことが解消されると思っています。
◆
山本正 委員 もう1点違う側面ですが、
医療費についてです。
症状が出て
治療を受けるときに抗ウイルス薬が使われています。そういった使われる薬品等の
医療費について、一般的に
中等症ならこれぐらいはかかる、あるいは軽症ならこれぐらいかかるという平均的な数値は出ていますか。
◎
萩原 感染症対策課長 治療、投薬による
治療費ですが、現在は新型
コロナの
入院や
治療については、公費
負担で無償となりますが、本来であれば
入院治療では数十万円は
医療費がかかっています。
そうした中で、3割等の自己
負担分についても、数十万円単位になると国の
資料には書かれています。国の専門家会議でも指摘をされていますが、急速に国の公費
負担がなくなることで、受診や
治療を控えることにつながり、
重症化などを引き起こして、県民の皆様の命や健康に差し障りが出るという事態も想定されますことから、5類になっても、公費
負担については、国では継続する方向で検討がされている
状況です。そうした専門家からの意見が出されている段階で、方針は決定されていないので、今後も国の方針を注視してまいりたいと考えています。
◆
山本正 委員 国の動きを注視しているとのことですが、5類に引き下がるときに県への意見聴取が国からありましたら、県民の受診控えが起こることが容易に想像できますので、そのあたりの懸念を国に伝えていただくようにお願いします。
○黄野瀬明子
委員長 感染者数が減少傾向との説明が何度もあったのですが、全数把握はやめていますので、自主検査された方が自分で申し出て登録センターへ連絡しなければ動向はつかめないと
思います。
報告されない方を含めると、一体どれくらい拡大しているかという見通しは持っていますか。
◎
萩原 感染症対策課長 現在の新型
コロナウイルスの
感染者の把握の仕組みについては、
医療機関を受診された方については、年齢別の陽性者の総数を
報告いただくことで、発生届の有無に関わらず
感染者数については把握できています。
陽性者の登録センター、キットで自己検査された方の登録については、本人の判断ですので、御指摘のとおり一定登録されていない方もあるのではないかと考えられます。どれぐらいの陽性者が登録されていないかは、現在、国や県においても集計が非常に難しいです。そもそも全数の把握をしようとすると、全員に検査を実施してどれくらいの方が
感染されているかを把握した上で、その中で登録された方が何人かという膨大な調査が必要となります。
それは、非常に難しい
状況ですので、現在、軽症で
重症化リスクのない方は自己検査によって登録をお願いする形で
対応しています。
自宅療養中の
支援などを速やかに受けるために陽性者の登録センターや受診後の
コロナ診断窓口での登録をお願いしており、一定の方には登録いただけていると考えています。
○黄野瀬明子
委員長 この2週間ほどは
感染者数が減少傾向にあるとの説明ですが、把握ができていないのが実態ではないかと思っています。登録していない方もおられると思うので、
感染者数の減少傾向は、はっきりとは言えないのが実態ではないでしょうか。
一方で、
クラスター数、
死亡者数は、第8波の2か月と3週間の期間で、既に第7波の4か月間の数値レベルを超えてしまったことが大変重大だと思います。5類への移行の話も出ていますが、拙速だというのが私の
思いです。この重大な事態をしっかりと捉えて、特に
高齢者施設への
医療者の派遣について強化していただきたいと思っています。
◎市川
健康医療福祉部長 御指摘ありましたように
高齢者施設には
クラスター班が行きます。当然
看護師が同行している
ケースも多いのですが、常時の
医療体制は、嘱託医が関わっています。
本来関わっておられたかかりつけの嘱託医は
コロナ対応ができない方もいましたので、5類への移行の機会に、しっかり
医療提供
体制をつくっていくことが大事だと思っています。
コロナの
対応で
高齢者の方がキーになっているのは我々も共通理解しています。
ADLが低下してはいけないので、
高齢者は
介護施設で
対応するというのも一つの方策ですので、
介護施設で
対応できるような
医療提供
体制の検討はさらに進めていきたいと
思います。
休憩宣告 11時09分
再開宣告 11時11分
2 本県における高病原性鳥
インフルエンザ防疫
対応について
(1)
当局説明 宇野農政水産部長、青木畜産課長
(2)質疑、
意見等
◆
清水ひとみ 委員 こういう仕事をされている知り合いがいますので、非常に神経質に取り組んでいることを聞いています。今回発生した農場の方は、本当に辛いと
思います。国からの手当金の支給は、どれぐらいの割合を補償するものなのか教えてください。
◎青木 畜産課長 国の補償については、家畜伝染病予防法の法律の中で規定されております。具体的には鶏の場合ですと採卵鶏、肉用鶏、それぞれ1羽当たり幾らという単価の市場相場を見ながら国で決めています。また、飼料、餌、卵などの有価物の単価も決まっています。それを評価して積み上げて積算し、国に申請します。そして、国が審査をして最終的な交付額を決定します。
ただし、飼養衛生管理基準に基づいて、農家に消毒してください、
現場での衛生基準を守ってください、防鳥ネットも張ってくださいと
現場の
対策を指導しています。
現場の
対策が十分でない場合は減額される仕組みになっています。
◆
小川泰江 委員 今回の
対応に当たって、大津市の
保健所との連携について、若干の課題があったと聞いていますが、今後に生かすために詳しく伺いたいと
思います。
◎青木 畜産課長 発生地域が大津市のため、県だけではなくて大津市と連携して
対応しています。
資料の1ページの下段の(2)の大津現地
対策本部の会議を5回開催しています。この中には大津市も参加していただき、お互いに
情報の共有等を図っています。ただ、短期間の間に迅速かつ適正に防疫作業の処理を進めることで、なかなか難しい点があり、行き違い等もあったかもしれません。
昨日終わったばかりで、全てを把握しきれていませんが、そのあたりを整理しながら、今後、より円滑に進むような
対応策を考えて行きたいです。
◆
小川泰江 委員 まだ詳細は、分からないようですが、今後の課題として連携は難しい面があると思いますが、生かしていただければと
思います。
◆細江正人
委員 最後の6ページの
報告を見ていますと、国内の高病原性鳥
インフルエンザの発生範囲が広くなり、長引くことになると
思います。また被害が大きくなることを心配していますが、どのように見ていますか。
それから、令和2年度が3月、令和3年度が5月に終息していますが、今回はどの程度で終息すると見ているのでしょうか。
◎青木 畜産課長 高病原性鳥
インフルエンザが日本ではじめて発生したのが平成15年度です。それまでは1992年頃までは、日本には発生がありませんでした。それが平成15年のシーズンに発生して年々増えていく傾向です。
例えば10年前のシーズンであれば、発生するのは大体12月から発生して、4月にはほぼ終わっていますが、次第に長期間にわたっています。
発生の時期が今シーズンですと、10月に初めて発生して、1月でこのような
状況です。令和3年度、令和2年度を見てもわかりますが、特に令和3年度では5月まで発生しており、県で原因は判定できません。全国的に長期化する傾向があり、さらに続発していますので、非常に危機感を持っています。
◆細江正人
委員 現実に
対応策を打っておかないといけないと思います。危機感を持ってやるだけでは、後手に回る気がします。
◎青木 畜産課長 疾病については発生させないことが何よりも大事なことだと
思います。国は飼養衛生管理基準という農家が守るべき衛生の基準について、非常に厳しく指導しています。県も防鳥ネット、消毒などの指導は徹底しています。
これによって、
リスクをゼロにすることはなかなか難しいとは
思いますが、かなり
リスクは下げられたのではないかなと
思います。
○村上元庸 副
委員長 3ページの協力した団体、事業者について伺います。例えば、実費でガソリン代や資材などの費用が発生すると
思いますが、それは業者に出していただいているのか、県が実費を出しているのか、その辺を教えてください。
◎青木 畜産課長 基本、実費で業者、団体に
負担いただくのではなく、県がお金を出して契約をしています。
○村上元庸 副
委員長 応援に来ている人の人件費も含まれていますか。
◎青木 畜産課長 はい、全て入っております。
休憩宣告 11時33分
再開宣告 11時34分
3 滋賀県地域防災計画(修正案)について
(1)
当局説明 野瀬
防災危機管理局防災
対策室長
(2)質疑、
意見等
◆
小川泰江 委員 主な修正項目の危険が確認された盛土について、県でも調査しましたが、実際にこの対象となるような盛土は県内に存在が確認されたのでしょうか。
◎野瀬
防災危機管理局防災
対策室長 昨年度中に303か所を総点検して、危険が確認されたのは1か所です。
◆
小川泰江 委員 その1か所に関しては速やかに是正指導を行うことの追記を
資料に記載がありますが、今後の
対応について、市町での見直し、適正な助言、指導を行っていくことでよろしいでしょうか。
◎野瀬
防災危機管理局防災
対策室長 はい。実際、人家等に影響が懸念される1か所については、既に大津市が所有者へ是正指導を行っています。
閉会宣告 11時40分
県政記者傍聴:京都、朝日
一般傍聴 :なし...